波浮港見晴し台から、電話で教えられた通り、坂を下り、波浮港に至る。
小さな港町である。
蔦の緑と魚網の赤が眩しい。
嘗ては、風待ちの港、遠洋漁業の中継地として栄えたとのこと。
嘗ての面影を残す町並み。
古い家並みの小さな通りを走る。
左手に川端康成の小説「伊豆の踊り子」ゆかりの「港屋旅館」が見えて来た。
「港屋旅館」をゆるりと見学。
川端康成の小説「伊豆の踊り子」は、1933年 田中絹代、大日方博主演(松竹)、1954年 美空ひばり、石濱朗主演(松竹)、1960年 鰐淵晴子、津川雅彦主演(松竹)、1963年 吉永小百合、高橋英樹主演(日活)、1964年 内藤洋子、黒沢年男主演(東宝)、1974年 山口百恵、三浦友和主演(東宝)など、幾度も映画化されている。
今も大活躍している吉永小百合と高橋英樹は、当時、18歳と19歳であった。
その映画を観た上総は、当時、15歳であった。
門柱に描かれた紋様が、賑やかであっただろう往時を偲ばせる。
フォト:2010年5月22日
(つづく)