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『上総守が行く!』

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2012年 07月 17日

『旧日光街道千住界隈』 sj-5

千住大橋/橋詰テラス。
「河番付」と「橋番付」。
『旧日光街道千住界隈』 sj-5_a0104495_1217596.jpg

川番付の「大日本大河一覧」をアップで。
『旧日光街道千住界隈』 sj-5_a0104495_12174460.jpg
行司は、江戸 隅田川、両国川、宮戸川のほか、ヒタチ 美奈川、セッツ 湊川、山シロ 高瀬川、ムツ 衣川、ヒタチ 逢初川と続く(注:カタカナは原文通り)。
以下、頭取 山城 宇治川ほか五つの川、勧進元 関東第一 利根川、差添 大坂 天満川と続く。
大関は、山城 加茂川、遠州 大井川。
関脇は、山城 淀川、筑後 筑後川。
小結は、信州 木曽川、仙台 大隅川。
前頭は、駿州 富士川、遠江 天竜川、羽州 最上川、大坂 宇治川ほか数多の川の名が続く。
前頭に、国許、播磨国の川として、市川、渡瀬川、宇根川、うろこ川、水将川などが散見される。
市川は分かるが、その他の川は調べてみたが、何処を流れている川かは判らない。
川の名が変わっているのだろう。

次に、橋番付の「日本大橋盡(づくし)/為御覧」をアップで。
『旧日光街道千住界隈』 sj-5_a0104495_12182151.jpg
行司は、九十六間 江戸両国橋、九十間 江戸大川橋、八十五間 千住大橋。
江戸大川橋は吾妻橋のこと。
千住大橋は行司役で登場。
以下、頭取 江戸方 弁慶橋ほか四つの橋の名、世話人 大阪 四ツ橋ほか四つの橋、勧進元 江戸日本橋、大坂日本橋と続く。
大関は、二百間 岡崎矢矧橋(矢作橋)、百六十五間 岩国錦帯橋。
関脇は、木五十間 石四十五間 福井掛合橋、九十六間 爪六間 瀬田唐橋。
小結は、五十五数並 越中舩橋、百八十三間 大坂大神橋。
以下、前頭で、数多の橋の名が続く。

橋の名の頭に、橋の長さが記されている。
番付は橋の長いもの順かと思ったが、大関、関脇、小結を仔細に眺めてみると、必ずしもそうではなく、橋の長さに加え、橋の姿も加味されているように思える。
また、長さは、単に何間だけでなく、「木五十間 石四十五間 福井掛合橋」、「九十六間 爪六間 瀬田唐橋」、「五十五数並 越中舩橋」のような記述もある。
「爪六軒」や「五十五数並」の意味はこれからの宿題である。

川は日本全国の川の名が見られるが、橋は江戸と大坂のものが多く見られ、地方の橋は少ない。
これは、江戸時代、幕府が軍事上の理由から架橋を積極的にやらなかったことの現われと思える。

ふたつの番付表は随分と楽しめた。
次は「千住大橋際御上り場」だ。

フォト:2012年6月26日

(つづく)

by kazusanokami | 2012-07-17 05:25 | 都内ポタリング


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