2013年 02月 11日
ここで、"緊急速報"を綴っておこう。 几号水準点探索、1月26日の第一弾に続き、2月10日、大給守殿、武衛殿と共に、その第二弾を挙行した。 第二弾は、中央区「一石橋迷子しらせ石標」に刻まれた几号水準点を皮切りに9箇所を巡るものであった。 これらに関する詳細は、別途、ブログに綴ることとなるが、以下は"緊急速報"である。 探索第二弾を巡る途上、1月26日に巡った日比谷公園の「亀石」に、再度、立ち寄った。 前回、日比谷公園の「烏帽子岩」で採った Rubber Sheet を「亀石」の当てて寸法を確認。 帰宅後、定規で測り、おおよその寸法を把握した。 しかし、現場で実測したいと思い、2月10日、ミニ巻尺を持参し、「亀石」の几号水準点の寸法を実測したのであった。 武衛殿の協力を得て、ミニ巻尺を当てる。 先ず、「机」の点板を測る。 真ん中の脚が出ている箇所は中心から少し偏っており、左4.1cm、右3.5cmのあたりである。 真ん中の脚の上端の彫り込みは薄くなっており、写真ではしっかりと認識できないが、実測時に下端からの延長線上を目測し、その位置を確認済みである。 次に、「机」の真ん中の脚を測る。 その差0.8cmが天板の厚さである。 因みに、この日、日比谷公園に立ち寄る前に訪れた「一石橋(いちこくばし)迷子しらせ石標」に刻まれた几号水準点の寸法も測っており、その値は次の通りであった。 武衛殿&上総、計測の図/大給守殿撮影。 この几号水準点は、これまで見た中で、一番、くっきりとし、鮮明であった。 それぞれの値を整理すると次の通りである。 天板 脚 「亀石」(1月26日の推測値) 7.8cm 9.0cm 「亀石」(2月10日の実測値) 7.6cm 9.8cm 「一石橋迷子しらせ石標」 8.0cm 10.0cm 最もくっきりとしている「一石橋迷子しらせ石標」の几号水準点の寸法が標準的なものと思われる。 これで、寸法については、或る程度、すっきりした。 すっきりしないのは、「亀石」の出所である。 「烏帽子岩」は市ヶ谷御門から移されたとあり、これはクリアだ。 「亀石」の几号水準点は平面に刻まれている。 平面の水準点というのが解せない。 これは平面に刻まれたのではなく、几号水準点が刻まれたとき、この岩は何処かで縦向きになっていたと思うのが自然である。 然らば、元々、ここにあったものが、その後、平面に置かれたものなのか、或いは、何処かからら移されたものなのか。 「亀石」の据えられている心字池は、もともと、濠であった。 濠の石垣であったという可能性はある。 しかし、濠の石垣となると、地表面より下に築かれているであろうから、そんなところに几号水準点を刻むことはないだろう。 すると、何処かから移設されたことになる。 大給守殿曰く「几号水準点は明治の初めに設けられたもの。日比谷公園は、元々は大名屋敷で、明治になり、大名屋敷は更地となり、明治4年(1871年)陸軍操練所に。日比谷公園となったのは、そのずっと後の、明治21年(1888年)のことです」と。 ということは、操練所にあった石垣に几号水準点が設けられたか、或いは、濠が心字池に改装される頃に何処かから几号水準点の刻まれた岩が庭石として持ち込まれたということになる。 余り深く考えると眠れなくなる(昔、そんな漫才があった)ので、この疑問はここら辺りで終わりにしておきたい。 (追記:斯様に綴った、その数日後、今一度、"指南書"に目を通していたところ、「亀石は牛込御門に あったものである」と書かれていることに気付いた。となると、牛込御門で刻印され、その後、日比谷公園に持ち込まれたと考えるのが妥当のようだ。これでよく眠れる。) 2月10日の朝、日比谷公園は春を予感させる陽光が照っていた。 1月26日の几号水準点探索ポタのブログはまだまだ続くのである。 フォト:2012年2月10日 フォト#3:大給守殿提供 (つづく)
by kazusanokami
| 2013-02-11 09:02
| 几号水準点探索
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