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『上総守が行く!』

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2013年 08月 30日

『柳田國男ゆかりの地を訪ねて/福崎町編』 ykf-9

鈴の森神社境内の「やまもも」の大樹を眺める。
『柳田國男ゆかりの地を訪ねて/福崎町編』 ykf-9_a0104495_0233669.jpg
柳田國男は自著「故郷七十年」の中で「鈴の森神社」と題して次のように綴っている。
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氏神の鈴の森神社があり、大きなやまものの樹があった。
またを明神様ともいい、村人は赤ん坊が生まれると、みなその氏神に詣でて小豆飯を供えていた。
その余りを一箸ずつ、集まって来た子供たちのさし出す掌の上にのせるのがならわしであり、村の童たちの楽しみでもあった。
前もって、その日を知って、童たちは神社へ集まってくるのであった。
母親が「よろしくお願いしますよ」といいながら呉れる一箸の赤飯に、私は掌を出したことはなかった。
親に叱られるからである。
私は後年この氏神様を偲んで、こんな歌を作ったことがある。
   うぶすなの森のやまもも高麗犬は懐かしきかなもの言はねども
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案内版には、この歌と共に、兄、井上通泰の歌も。
そして、國男のやまももに纏わる逸話も。
『柳田國男ゆかりの地を訪ねて/福崎町編』 ykf-9_a0104495_0281549.jpg
茨城県利根町の柳田國男記念公苑の庭にもやまももが植えられている。
柳田國男とやまももは切っても切れないものとなっている。
因みに、小生の切っても切れない樹木はオリーブの木であるが、これについて語り出すと長くなり、本論から外れてしまうので、ここでは控えたい。

フォト:2012年8月21日

(つづく)

by kazusanokami | 2013-08-30 00:38 | 柳田國男ゆかりの地を訪ねて


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