8時40分、畳平を出発。
乗鞍エコーラインと乗鞍スカイラインの分岐点あたりから北アルプスを眺める。
「彼方の峰々、左の尖っているのが槍ヶ岳、右手前の山のてっぺんの向こうに少しだけ見えるのが穂高連峰」と、山男、南国守殿の有難い説明。
その説明を受けて、槍と穂高をぐっと引き寄せて。
「下りま専科の途中、向こう側で、もう一度、見ることができるでせう」と、山男、南国守殿。
寒くはないが、走ると、スースーする。
背嚢から超薄手ウィンドブレーカーを取り出し、着る。
再び、走り出す。
スースーはなくなり、丁度、よい。
このモンベル製赤唐辛子色超薄手ウィンドブレーカーは本当に重宝だ。
右折して、乗鞍エコーラインに入る。
畳平は標高2702m、岐阜・長野県境は標高2716m。
畳平から県境は、今回唯一の、「「上りま専科」となる。
「上りま専科」をしながら、亀ケ池を眺める。
県境あたりのガラ場の向こうに雲が湧き立っている。
ガラ場を、雲の湧き立つ方へ歩く。
「これ、これ、この景色!」が現前に現れる。
jitensha を止めた県境標識の方へ戻る。
長野県と岐阜県を出たり入ったり。
岐阜県をあとにして、長野県側を下る。
大きなカーブを経て、左手、断崖の、緩やかなカーブの、長い下り坂となる。
憧れの(???)、下り坂である。
jitensha を止めて、左手後方に目を遣る。
アップで。
山男、南国守殿の申された通り、先ほど眺めた槍・穂高を別の角度から眺めることが出来た。
憧れの(???)長い坂道の左手は、これまた、憧れの、断崖と雲海の風景。
少し、坂を下ったところで、ヒルクライマーさんに出遭う。
「お疲れさまー」、「もう直ぐ、畳平ですよー」、「頑張ってくださーい」。
「はーい」と言うように首を振って合図あり。
こちらは元気、向こうさんは疲労のピーク、返事の声は出せないだろう。
眼下の、九十九折れ。
ヒルクライムの青年は、この九十九折れの坂道を上って来たのである。
そして、前々日の9月7日、大給守殿は、濃い霧の中、この九十九折れの坂道を下ったのである。
リスペクト!
フォト:2013年9月9日
(まだまだ、つづく)