2014年 06月 13日

『伝説/八咫烏』

"2014 FIFA ワールド・カップ 本大会"がブラジルで始まった。
今回で20回目、節目の記念大会だ。
昨秋、熊野三山をめぐり、八咫烏(やたがらす)に出会った。
熊野三山ゆかりの八咫烏は、日本サッカー協会のシンボルマークでもある。
ザック・ジャパンのメンバー23名の活躍を祈念しながら、ここに八咫烏のことを綴ってみたい。
なお、熊野三山の参拝には順序はないといわれており、熊野速玉大社(新宮)、熊野那智大社、熊野本宮大社の順に参拝したので、参拝順で記していくこととしたい。

熊野速玉大社、熊野那智大社、熊野本宮大社の八咫烏はそれぞれに絵柄が違う。
熊野速玉大社の八咫烏。
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熊野那智大社の八咫烏。
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熊野本宮大社の八咫烏。
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日本サッカー協会シンボルマークの八咫烏と日本代表エンブレムの八咫烏。
(bing.com/images 「日本サッカー協会シンボルマークの画像」より借用)
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日本サッカー協会のシンボルマークと日本代表エンブレムのデザインは、熊野那智大社の八咫烏に近いといえるだろう。

八咫烏の由来。
熊野本宮大社で見た由来をここに引用しておきたい。
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八咫烏(由来)
熊野では八咫烏を神の使者と言われています。
三本足とは熊野三党(宇井・鈴木・榎本)表わすとも言われ、当社では主祭神家津美御子大神(素盞鳴尊)の御神徳である「智・仁・勇」、又、「天・地・人」の意をあらわしています。
烏は一般に不吉の鳥とされてきているが、方角を知るので未知の地へ行く道案内や遠隔地へ送る使者の役目をする鳥とされており、熊野の地へ神武天皇御東征の砌、天皇が奥深い熊野の山野に迷い給うた時、八咫烏が御導き申し上げたという意があります。
又、歴史上の一端より触れて述べれば、源平合戦の折、那須与一出身地(栃木県)烏山城は烏が金の紙幣(神のお告げ)をこの地にもたらしたので築城したといわれています。
次に世界各国の一部を記せば、
◎スカンジナビア
オジンの神の肩に止まった烏が二羽、一つは思考、一つは記憶と名づけて毎朝二羽の烏を放って、世界中のことを報告させたといわれている。
◎古代ギリシャ
烏はアポロの神の標識。
◎ツリンキート族
火を最初にもってきて、光を人にあたえたのは烏であると伝えられている。
又、最近、スポーツのサッカーが青少年、若い人々に人気を博している。
日本サッカー協会のマークは八咫烏です(明治時代にサッカーが日本に始まった。この頃から使用されているそうです)。
サッカー協会のマークに使用された意味は、考えるに、目的とする相手チームのゴールをはずすことなく、きちんととらえて納めるという意ではないでしょうか。
尚、右の意より,当大社では今も尚変わらず、
◎人の道開きの開運、人生、目的達成
◎現在地~目的地の間,無事に到達する意・海上安全・交通安全(車・二輪車等)旅行安全・通学安全の守護として仰がれています。
*八咫烏のお祭りに関わる祭典
毎年1月7日、夕闇深き時刻(午後5時)に厳修斎行される(年始め牛王刷り初め)があり、当社の年中行事の中でも中心となるお祭りです。
熊野本宮大社社務所
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ツリンキート族に関わる記述がある。
ツリンキート族とは?
調べてみた。
「トリンギット、或いは、クリンギットとも呼ばれるインディアン部族の一つで、アラスカ、カナダの先住民族。一族の象徴は大カラスで、ワタリガラスの伝説を有している」とのことであった。

「年始め牛王刷り初め」との記述がある。
熊野牛王符(くまのごおうふ)と呼ばれる御札のことである。
一枚ものの和紙の上に墨と木版で手刷りされ、朱印を押したもの。
墨刷りの絵柄は多くの烏が配列されたものとなっており、これは「烏文字」とのこと。
熊野三山の各大社ごとに図柄(正確には、鳥文字の配列)は異なるとのこと。
熊野速玉大社と熊野本宮大社の御札は鳥文字で「熊野山宝印」と記されており、熊野那智大社の御札は鳥文字で「那智瀧宝印」と記されているとのこと。
熊野速玉大社で熊野牛王符を頂戴した。
罰が当たってはいけないので、その写真の掲載は控えたい。
(ご覧になりたい方は電脳網で「熊野牛王符」にて検索するとその写真が現れるのでそれをご覧いただきたい)

熊野本宮大社で見た八咫烏の由来の中で、日本サッカー協会のシンボルマークのことが少し触れられている。
もう少し詳しいことが知りたく、日本サッカー協会のホームページを開いてみた。
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JFA旗に描かれた三本足の烏は、日の神=太陽を表しています。光が輝いて四方八方を照らし、球を押さえているのは私たち日本のサッカー界を統制・指導することを意味しています。
准南子(えなんじ)という中国の古典や芸文類聚五経正義という本に、太陽の中に三本足の烏がいると書かれています。
また、日本神話にも、神武天皇御東征の際に、タカミムスビ(日本神話の神)によって三足烏が神武天皇の元に遣わされ、熊野から大和への道案内をしたと言われています。
JFA旗の黄色は公正を、青は青春を表し、はつらつとした青春の意気に包まれた日本サッカー協会の公正の気宇を表現しています。
このシンボルマークは、東京高等師範学校の内野台嶺(JFA理事)ら当時の協会役員らが発案し、彫刻家の日名子実三氏がデザイン化。
1931年(昭和6年)年6月3日に理事会で正式に採用することが決まりました。
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近代サッカーを日本に紹介した中村覚之助が熊野出身であることから熊野三山ゆかりの八咫烏がシンボルとして選ばれたとの説もあるが、日本サッカー協会のホームページではそこまでは触れられていない。
また、平安時代に蹴鞠の名人で「蹴聖」とまで呼ばれた藤原成道は、その技の向上を祈願するため、何度も熊野詣をしたと伝えられているとのにて、これが日本サッカー協会のシンボルマークとして八咫烏が採用された理由であるなら相当に面白いのだが、これも日本サッカー協会のホームページでは触れられていない。

八咫烏と日本サッカー協会の関わりについてはこれくらいにして、ザック・ジャパンの活躍を祈念しながら熊野三山を写真でめぐってみよう。

熊野速玉大社。
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熊野那智大社。
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熊野本宮大社。
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熊野本宮大社の境内で出遭った、真っ黒なポストに止まる八咫烏。
八咫烏がブラジルから朗報を運んで来てくれるだろう。

=補遺=
「八咫鳥」は「「やたがらす」とも「やあたがらす」とも呼ばれる。
ここでは「やたがらす」と読む/呼ぶ。
因みに、広辞苑を紐解くと次の通りである。
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【咫・尺(あた)】
上代の長さの単位。手のひらの下端から中指の先端までの長さ。一説に、親指と中指とを開いた長さ。
古事記(上)「八尺(やあた」。
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【八咫(やあた)】
(アタは上代の長さの単位で、手のひらの下端から中指の先端までの長さ。一説に、親指と中指とを開いた長さ)
8倍のあた。また、長いこと。
古事記(上)「八尺を訓みて八咫という」。
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【八咫(やた)】
(ヤアタの約。咫(あた)は上代の長さの単位)
長いこと。また、巨大なこと。
古事記(中)「八咫烏(やたがらす)」。
神代紀(上)「八咫鑑(やたのかがみ)」。
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これで全てがすっきりした。
そして、また、カシコクなった。

フォト:2013年11月29日、30日
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by kazusanokami | 2014-06-13 07:27 | 伝説 | Comments(0)


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