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『上総守が行く!』

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2011年 03月 26日

『上総の昼餉散歩/芝・増上寺界隈』

3月25日、浜松町のSクリニックで半日人間ドックを受診した。
胃カメラは全くの不得意ながら、1年に1回のこと、今回も何とか耐え忍ぶことが出来た。
詳細結果は後日の郵送となるが、即日の所見では特段のことはなく、ほっとした。

このクリニックには、大振りの油絵が幾つか掲げられている。
即日の所見で特段のことはなく、ほっとした気持ちを表している絵が一枚あった。
それがこの絵である。
蝶は苦手ながら、この日は抵抗もなく...。
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この油絵はボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」を思い起こさせる。
左に見える、樹木の葉っぱが蝶に変わりながら飛翔していく姿は、「ヴィーナスの誕生」の左手に描かれている「西風の神」の如きである。

昼餉を摂った。
浜松町WTCビル在の顧客との面談アポは午後1時。
それまで少し間があるので、増上寺界隈を散歩することにした。

東京タワーを眺める。
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弟分の東京スカイツリーは、地震の影響もなく、3月18日、完成時の高さ、634mに到達したと報じられていた。
愈々、「武蔵」に成長したということだ。
一方、兄貴分の東京タワーは、地震の影響で、タワー先端のアンテナ支柱が頂上部分で約5度曲がったが、これも3月18日に補強工事を完了したと報じられた。

そうしたことを思いながら、タワーの先端を眺めると、右手方向に少し傾いているように見える。
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アップで。
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大門を通り過ぎる。
ここにも地震の影響が。
但し、瓦が落ちた形跡はなく、注意喚起だけのようだ。
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増上寺三解脱門。
門の上段に「宗祖法然上人八百年御忌奉賛」の文字が読み取れる。
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大門と同様に、ここでも地震の影響が。
但し、瓦が落ちた形跡はなく、注意喚起だけのようだ。
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境内に入る。
鐘楼脇の枝垂れ桜の桜色が目に飛び込んで来た。
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明るく、暖かい日差しも相俟って、ここは平和そのものである。

大殿本堂でいろいろな思いを込めて合掌する。
本尊は阿弥陀如来である。

この掲示も平和そのものの光景である。
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三解脱門の上段に「宗祖法然上人八百年御忌奉賛」と掲げられていた。
境内では、4月2日から7日までの間、「御忌法会」が執り行われるという掲示もあった。
しかし、帰宅後、増上寺のホームページを開いたところ、3月16日付で「被災されました皆様へ心よりお見舞い申し上げます。今般の東日本大震災をうけ、当年予定されておりました法然上人800年御忌法要を延期致します」とある。
余震などを考慮し、人が集まることを避けるための延期だと思われる。

本堂回廊から、今一度、東京タワーを臨む。
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本堂から浜松町方面を眺める。
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右手後方の浜松町WTCビルに目を遣りながら、20数年間、このビル内のオフィスが勤務先であった頃、「帰宅難民になったときは、会社か増上寺にいるから」と家族に話していたことを思い出す。

節電であろう。
ライトアップ用の照明器具には覆いが掛けられていた。
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鐘楼とその脇に咲きほころぶ枝垂れ桜を、今一度、愛でながら、増上寺を後にし、午後からアポのある浜松町WTCビルに向かう。
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煉瓦造りの建物好きの上総、増上寺前の"The Crescent House"に立ち寄ってみた。
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外見上は、損傷はなさそうであった。
帰宅後、同ホームページを開いたところ、「震災お見舞い」、「幸いな事にクレッセントでの被害は少なく、グラスが2脚破損とエレベーターの安全装置が作動してストップした、という程度のものでした」、「3月23日に営業を再開しました」とある。
現在の館に改築されたのは、1968年。
強固な造りなのであろう。

WTCビルに向かう道すがら、ここで地震に遭ったなら、両脇のビルの窓ガラスが降り注ぐのではないかと、足早に歩を進める。

浜松町WTCビル内の顧客(といっても、旧仕官先。言わば、古巣)を訪問。
先ず、T氏と面談。
「11日の午後、お邪魔させて貰おうと思ったのですが、昼過ぎ、速報ということで電話で話をさせて貰いました。地震は午後2時46分。もし、お邪魔させて貰っていたら、その途上か、このビルで地震に遭っていたことでしょう」。
「よく揺れました。あの夜、何人かはここで一泊。建物の隅の部屋の壁が一部、壊れたり、非常階段の壁が剥がれたりがありました」。
T氏に加え、A氏も交え、ビジネスの話を。
その後、K氏と最近の状況につき、意見交換。
更に、О氏、another A氏と久し振りに懇談。
更に、N氏と久し振りに懇談。
そして、いつも元気一杯のMs.R-sanとも立ち話で盛り上がる。

古巣を後にし、地下鉄を乗り継いで、無事、帰社。

都内に勤務するようになって30有余年。
いつも思うことは、地震が起こったとき、何処で遭遇するかである。
通勤電車内、オフィス、客先オフィス、歩行中、アフター・ファイブの居酒屋、etc。
先のことは分からない。しかし、先読みでの心積もりも必要かと。
しかし、憂いてばかりでも仕方がない。
増上寺の平和な風景の如きことを思い描いて過ごすことも大事なことかと。
被災地のことを思うと然様な暢気なことを言っては不謹慎であろうとの思いも持ちながら...。

フォト:2011年3月25日

by kazusanokami | 2011-03-26 09:48 | 上総の昼餉散歩


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