鑁阿寺。
鑁阿寺は、元々は足利氏の館であった。
寺の周りに巡らされた土塁と堀が鎌倉時代前後の武士の館の面影を残している。
1922年(大正11年)に 「足利氏宅跡」として国の史跡に指定され、また、2006年(平成18年)、足利氏館として日本100名城に選定されている。
鑁阿寺(ばんなじ)は、難しい漢字、難しい読みである。
あれこれ紐解いていると次のような記述があった。
「同寺を創建した足利義兼の法号は鑁阿である」。
「鑁阿寺は正式にはvana寺で、バンナ寺でもよく、鑁や阿という漢字の発音を梵語(サンスクリット)に代って当てはめたに過ぎない。したがって、鑁や阿に漢字的乃至日本文的意味が含まれているのではない。単なる当て字である。すなわちバンナ寺とは大日如来の寺、大日寺のことである」。
大日如来を調べてみると「サンスクリット語では『マハー・ヴァイローチャナ』。『マハー』は大きい、『ヴァイローチャナ』は輝く、照らすという意味である」とある。
話がこんがらがって来たが、何れにせよ、サンスクリット語に「鑁阿」の漢字を当て嵌めたということのようだ。
フォト:2011年5月21日
(つづく)