「播磨横田」駅から、更に北へ走る。
線路沿いに設えられた、干支の像に遭遇する。
干支好きの上総、大いに喜ぶ。
丑年や農夫牛耕(ぎゅうこう)犂(すき)使い 霹靂火
「丑」の影に隠れているのであろうか、「子」は見当たらない。
農夫の横顔が、ハリポタ藩の某殿様によく似ている。
年の瀬や仲良く並ぶ寅と卯と 霹靂火
年の瀬や写経姿の白兎かな 霹靂火
般若心経を写経する、白兎太夫。
うさぎ好きの東雲くん夫妻のことに気を取られて、「卯」中心に撮ってしまった。
「寅」さん、どうも、すみません。
年の瀬やロケット抱え双ツ龍 霹靂火
「2012年は、おいらの年だ」と言わんばかりの、どや顔。
爪の数は四本。
龍蒐集家の小生、ここで龍の指爪の数に関わる蘊蓄含蓄を述べたいところだが、エンドレスになってしまうので、ここでは控えたい。
この龍、細部に亘って、いい仕事、していますね。( テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』、中島誠之助風に)
双龍像の脇に掲げられた札。
龍の制作者と思しき中村さんに感謝の意を込めながら、札の文字をカメラに収めた。
置かれたるノートに綴る龍の爪 霹靂火
双龍像の脇に、感想などを綴るノートが置かれていた。
折角なので、小生の長年の研究テーマである「龍の指爪の本数」について、簡単に綴り残した。
先程、「播磨横田」駅で見送った、二両連結のディーゼル・カーが折り返して来た。
拡大すると、運転手さんの姿が見える。
その隣りに、フロント・ガラス越しに景色を眺め、運転手さんと共に、風景"二人占め"の、乗客の姿も見える。
「さあ、12時前です。そろそろ、古法華で"野点"をしましょう。その前に、もう一つ、駅に立ち寄りましょう」と軍師殿。
干支の像をあとにして、来た道を戻り、「長」駅の、もう一つ、向こうの駅、「播磨下里」駅に向かった。
=備忘録=
北条鉄道の駅は、南から順に、次の通りとなっている。
粟生(あお)~網引(あびき)~田原~法華口~播磨下里~長(おさ)~播磨横田~北条町
フォト:2011年12月17日
(つづく)