8月19日(日)、晴れ。
早朝、目が覚める。
前日から、本町殿のご好意に甘え、旅籠「浮心庵」で草鞋を脱がせて貰っている。
ご迷惑ながら、数日つづく、「一宿一飯」の始まりでもあった。
前日の同窓会の二日酔いもそれほどはない。
「朝ポタ、行こうか」、「行こう、行こう」、「御典医殿に声、掛けよか」、「そないしょう」。
斯くして、本町殿、御典医殿、カズ公、三人朝ポタ、成立。
舞子坂でモーニング・うどんを食べるのが、本町殿の目論見。
海峡をフェリー「さんふらわあ」が西から東へ向って走っている。
時計は、午前6時28分だ。
我らも舞子方面、東へ向って海岸線を走る。
大蔵海岸から海峡大橋を眺める。
先頭、カズ公、本町殿、御典医殿の順でjitenshaを連ね、西舞子付近に差し掛かる。
後方でガチャンッ!と音がした。
振り向いたら、御典医殿が転倒している。
顎の辺りから血が出ている。
「どないしたん」、「前ブレーキが効きすぎた。ブレーキの掛け方のバランスが悪かったみたいや」、「顎、どこにぶつけたんや」、「そこのブロックや」、「夏やから、膿んでもいかんし、医者へ行った方がええなあ」、「取り敢えず、戻ろう」。
病院で20針も縫う重傷であった。
だが、頭を打たなかったのは不幸中の幸いだった。
後刻、事故分析と反省。
・カズ公が御典医殿に声を掛けなければよかった。
・本町殿が西舞子地下道をくぐって近道しようとし、ブレーキを掛けたので、御典医殿もブレーキを掛けたところ、転倒。
予め、おおよそのコースを言うておくのがよいだろう。
・怪我したご本人には気の毒なるも、慎重なブレーキ操作が肝要。
翌朝、撮影した事故現場、「西舞子、魔のトライアングル」の図。
左/西舞子地下道入口、右/顎に悪さをした、コンクリート・ブロック。
写真には写っていないが、手前に右に入る道があり、トライアングル状になっている。
そんな事故があったが、昼は約束通り、これら三人に播磨守殿、六々守殿も加わって、「楽」にて、玉子焼きとお好み焼きと軽く麦酒で、ハリポタ評定。
御典医殿は、勿論、ノン・アルカホール・ビア。
夜は、厄払いも兼ねて、本町殿、御典医殿、カズ公の三人で中華料理「上海飯店」で夜宴。
「わし、ドリンク・バーにしとくわ」と御典医殿。
更に「今日はジャズ、聴きに行かへんで。酒、飲まれへんし」と御典医殿。
傷への障りを避けるため、この日は酒は控えたのであった。
フォト:2012年8月19日、20日
(つづく)