尾道大橋から西へ市街地に向け、走る。
秋の陽光に光る、尾道水道。
尾道水道にも砂浜があるのだ。
向島とタグボート。
タグボートの向こうに、小さな造船所が見える。
或ることで、10年前くらいに、この造船所へ赴いたことがある。
造船不況だ。
大型船の分野に関わっていたので、小型船の分野についてはよくは分からないが、船台で作業する姿が見えるので、一安心した。
朱華園で中華そばを食べた後、立ち寄ったテラス近くに、眺めのよさそうなレストランがある。
店の名をカメラに収めようとカメラを構えたところ、赤い色が飛び込んで来た。
Pisolino(ピソリーノ)、パスタの店である。
イタリアの長靴に似た国土と共に描かれている紋章は、シチリア州のトリナクリアである。
-----------------------------------------------
シチリア州のシンボルは、トリナクリア(Trinacria)と呼ばれ、ギリシャ神話のメデューサの顔と3本の素足からなる。
足は、パレルモ、メッシーナ、シラクサの岬を表すとされる。
トリナクリアは、シチリアの古名でもあり、ギリシア語の「3つの岬」に由来する。
(出典:wikipedia)
-----------------------------------------------
シチリア州のシンボル、トリナクリアを描いていることから、シチリア風パスタなのかもしれない。
次回の昼餉は、尾道ラーメンではなく、この店で窓から尾道水道を眺めながらパスタを戴くというのもよさそうだ。
因みに、Pisolino は昼寝のことだ。
昼餉にワインなど頂戴したなら、pisolino と相成ろう。
更に、西へ向う。
尾道渡船フェリーのりば桟橋。
丁度、フェリーが着桟した。
乗船待ちは、僅かに、バイク1台と自転車1台。
かと思いきや、自転車がもう1台、増えた。
そして、下船者は二人だけだった。
尾道には、向島に向う渡船乗り場が幾つかある。
小生の調べでは、西から、駅前の尾道ポートターミナル(向島運航(株))、福本渡船フェリー乗り場桟橋(福本フェリー(株))、そして、尾道渡船フェリーのりば桟橋(尾道渡船(株))のようだ。
着桟の様子をカメラに収めて、立ち去ろうとしたところ、風変わりな乗り物がやって来た。
「ちょっと、お尋ねしますが、四輪はバギーだと思うんですが、スクーターのような三輪は何と言うのでしょうか」。
「三輪はトライクです。免許は普通自動車免許となります」。
「トライク。なるほど。どうも有難う」。
千光寺山を背景に、トライク、バギー、そして、我が愛馬、ベデワン・ホワイトの tri-shot を。
bicycle=bike やから、tricycle=trike なんや、パスタの店ではシチリアの紋章 Trinacria を見たし、今日は《tri(トリ)》に縁があるなあと思いながら、商店街に向う。
フォト:2012年9月28日
(つづく)